御柱祭で2人死亡=柱から落下-長野・諏訪大社
5月8日20時34分配信 時事通信
8日午後5時5分ごろ、長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮で行われた御柱祭で、境内に建てようとした木の柱から男性数人が落下した。このうち、病院に運ばれた2人の死亡が確認された。県警諏訪署が詳しい経緯を調べている。
同署によると、死亡したのは同県岡谷市の増沢徳寿さん(45)と平田和也さん(33)。
2人はいずれも祭りに氏子として参加していた。一般の見物客にけが人はないという。
<<ここまで>>
私の母の実家は諏訪である。もちろん母の家系は諏訪大社の氏子である。親類に宮司もいて、家系の小宮もあり、小宮の御柱祭も行う。御柱への諏訪人の思いは半端ではない。御柱に備えて木遣り唄を国道で練習をしている人もいる。
諏訪に数年在住して仕事をしていたこともある。私にとってはふるさとである。渋滞時の抜け道は那覇以上に知っている。お盆や御柱でも渋滞を避けられる。
さて、御柱で死ぬことは「名誉」とされて、事故があってもあまり公表されることがなかった。そのため今回の報道には「時代が変わった」と思った。事故を知って、東京の母に電話をした。
「ああ、御柱で死ぬと『名誉の死』だけど、山出しからニュースでやっているよ」
事故のことを知らなかった。今回は「建御柱」であり、最後に諏訪大社に柱を立てる儀式なのである。死亡事故は多くはあの勇壮な「木落し」で起きるのが通例なのだ。母の知人も数名死亡した。母に
「木落しじゃなくてね、建御柱って」
というと驚いていた。
諏訪人の心を支えでもある御柱祭、「今度の御柱までは生きているぞ」といって、「御柱」を生きがいや自分の区切れにしている方も多くいる。
今回、御柱で亡くなられた方の魂の平安と家族の慰めを祈る。