沖縄の県立高校の多くは1年次からゼロ校時、講座が多数ある。
このことをウリにしている高校も多数ある。
あわせて課題も多くある。
部活をすればなおさら自由な時間がなくなる。
つまり、生徒さんが塾に通う時間が制限される。
公立高校1,2年の通塾率の低さはどこの塾・予備校でもそうだろう。
高1の春期の段階では「塾と学校を両立できる」と思っていても部活が8時近くまでかかるとか、課題が多すぎるとかで途中でやめるケースが多い。
私はこのことが沖縄の学力や大学進学率に影響を及ぼしていると思う。
学校側は課題や講座を増やして勉強時間を増やせば学力や大学進学率が上がると思っているのだろう。
しかし、学校が「教育の場」である。学校の先生が受験のプロではない。
教育実習に行った人ならわかるが、学校の先生は教えるだけが仕事ではない。
生徒管理、生活指導、教材研究、授業研究などいろいろ仕事があり決してホワイトな仕事ではない。
それに受験指導が加わったら大変な状況なのだ。受験指導は多くの予習に時間がかかる。また、生徒に何を質問されてもこたえられるようにしないといけない。
学校の先生は「受験のプロ」ではない。「教育のプロ」なのだ。
全国の進学校をみると学校案内では「うちにはいれば大丈夫」みたいなことを書いているが、カリキュラム表をみればわかる。
実際は高校3年生の授業を最低限に抑えて、自由度を増すのだ。これは放課後に予備校に通うためでもある。
そこで進学率を上げるのだ。
実際に東京の上位の進学校の生徒の大半が放課後に鉄緑会、SEGなどをはじめとする予備校に通っている。
私が新宿柏木町の精神科クリニックで働いていた20年前から新宿西口には中小塾がたくさんあった。
夕方からはたくさんの高校生が夜遅くまで勉強をしていた。
東京と沖縄の違いである。
沖縄の高校の先生はもっと楽をしたらいい。
県側も進学のノルマみたいなことで高校の先生を責めずにもっと楽をさせていただきたい。
進学実績もそんなに上がっていないのだから「講座」や「ゼロ校時」で生徒をがんじがらめにするのはをやめた方が賢明かと思う。
予備校の真似事を片手間みたいにやっても効果的ではない。
高校生は講座と課題に追われて疲れ果ている。
1,2年生から塾・予備校に通う時間を作ってほしい。
現小6からは特色入試が導入される。学力検査も全受験生に課される。
高校入学にも実力がないと駄目な改革がなされる。
もっと予備校・塾を活用してくれれば進学率も学力も上昇する。